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2010
08/29
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2010年08月29日(日曜日) 地頭力

day by day

 (22:30)午後見たネットには、共同通信社が27、28両日実施した9月1日告示の民主党代表選に関する全国緊急電話世論調査の結果が載っていて、「代表になってほしい候補者に菅直人首相(党代表)を挙げたのは69・9%。対して小沢一郎前幹事長への支持は15・6%」とある(読売では「67%対14%」)。

 興味深いのは、「民主支持層での菅氏支持は82・0%に上った」という点。これが世論だろう。つまり民主党国会議員の数字あわせレベルでは「良い勝負が出来る」と思われている小沢元代表の立候補も、国民と党員の両方から「それはいかんだろう」と思われていることになる。

 小沢支持の国会議員は、なかなか苦しい状況だし、「なぜ立つか」の論理が「挙党態勢を作れないから」に収斂するとすれば、立候補の大義も少ないということになる。今朝のテレビを見ていても、小沢支持議員からは支離滅裂の発言が目立った。それは立候補に論理的整合性がないからだ。

 しかしだからといって、菅首相の代表戦勝利、そして首相続投に問題がないとは思わない。何よりも野党の論客だったときには感じた「信念のようなもの」が、首相になったら消えていたという問題がある。特に経済問題に関しては、知識のレベルを疑うほどだ。

 今朝のテレビなどを見ていると、「菅首相は民主党のマニフェストを前回の参議院選挙で修正した」「だから負けた」となっている。これは事実と違う。一年前の民主党の衆議院選挙のマニフェストには、予算対処が出来ない「バラマキ」(いやな言葉だ)が入っていて、いわば選挙用。修正があって当然と思っている。

 そもそも、一年前の衆議院選挙で民主党が勝ったのは、自民党のその直近の3代の政権があまりにもだらしなかったからだ。いわば自民党はオウンゴールで政権を失った。民主党は決してマニフェストで勝ったわけではない。その認識が必要だ。

 私の認識によれば、菅首相が人気急回復のあとに参議院選挙で負けたのは、特に消費税に関して「修正することの意味合いをよく理解していなかった。付け焼き刃だった」ために、発言がぶれたことだ。特に消費税の免除に関する年収のレベルに対する発言は酷かった。行く都市、行く都市で金額が違った。下限は200万、上限は400万。この二つの数字が持つ意味は全く違う。それはもうこのコーナーで何回も書いてきた。

 一言で言えば、民主党には「経済の地頭力」がない。これは考えてみれば納得できる。戦後の日本では自民党の治世が続いた。経済運営は自民党の仕事で、だから自民党の議員にはにはそうは言っても経済運営に関する地頭力がついた。

 対して、民主党は「経済がうまくいっているのは当然」「それは自民党の仕事」と真剣に取り組んでこなかった。それが、「そもそも経済とは何か」「成長がなぜ必要か」「雇用を生むのは誰か」など基本的な事項認識欠落が起きているのだと思う。マニフェストを見ても、民主党には経済や外交などに関してまとまった思想がないし、もう一歩突っ込めば民主党には党綱領がない。

 結果として、知識も「そもそも」のところが欠けていると思う。それが典型的に出たのが菅首相の消費税免除に関する発言である。おそらく民主党の官僚経験者の知識はそれなりきに経験もあり、まとまりがあると思う。しかしそういう世代が前面に出てくるのは、もっと先になってからだろう。今の二人の候補者の面子を見て、そう思う。

 政府を動かしているのは与党であるわけで、「官僚たたき」をしているだけで政治が動く、国民の支持が集まるというのは大きな間違いだ。結局、菅首相が続投するには、その近くに優秀なブレインを集め、付け焼き刃でないまとまった知識の収集と蓄積をしながら、政策を信念をもって実行する以外にない。

 今ある民主党の衆議院での議席は308。全議席480の圧倒的多数を占める。首相が解散を決意しない限り、基本的には今の民主党政府・政治があと3年続く。今のような混乱(政策を含めて)が続けば、それは日本にとっての大きな時間ロスを意味する。菅首相が続投になっても、この時間の無駄は避けなければならないし、民主党には日本の政治に対して責任があると思う。

 一年前に総選挙をやったばかりなのに、またというのは望ましくない。そう私も思う。しかし今のような日本の政治の閉塞状況を打開するためには、政界再編、さらには総選挙というのが必要になる時期も来ると思う。それが近い予感がする。

22:56
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